『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2013』

『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2013』

ゴールデンウィーク恒例のクラシック音楽祭『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2013』を見に東京国際フォーラムに行ってきました。屋台村も以下のような賑わいっぷり。

5月3日

今年のテーマは「パリ、至福の時」。大好きなフランス音楽がたくさんあったのでどれを聴くか悩みましたが、5月3日に 聴いた有料公演は以下の2つ。

§公演番号144 16:00-16:45(ホールC)

<演奏>
萩原麻未(ピアノ)/酒井茜(ピアノ) / 竹澤恭子(第一ヴァイオリン) /デボラ・ネムタヌ(第二ヴァイオリン)/リダ・チェン(ヴィオラ)/趙静(チェロ)/渡邉玲雄(コントラバス)/工藤重典(フルート)/ラファエル・セヴェール(クラリネット)/安江佐和子(マリンバ、ハルモニウム)

<曲目>
フランク:チェロ・ソナタ イ長調(←後日追加発表された曲目)
サン=サーンス:動物の謝肉祭

§公演番号114 17:00-17:45(ホールA)

<演奏>
ラムルー管弦楽団
フェイサル・カルイ(指揮)

<曲目>
サティ(ドビュッシー編):3つのジムノペディ
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ドビュッシー:海

両方ともすばらしい内容でしたが、「公演番号144」の終演が予定より30分も超過したため、次のラムルー管弦楽団は「海」しか聴くことができず、大変残念でした…。
「1公演45分」で「7つのホールで公演されているプログラムから自由に選んで聴き回れる」のが魅力のこの音楽祭ですが、時間の近い公演を聴き回るのは、時にこういうリスクもあるようです。

空き時間には、「展示ホール」で行われていた無料公演「洗足学園音楽大学サクソフォーン・オーケストラ」を鑑賞。一度聴いてみたい編成だったので楽しめました。フワッと広がるサウンドが心地良かったです。

5月5日

5月5日に聴いた有料公演は、東京音大シンフォニック ウインド アンサンブルによる、ベルリオーズ「葬送と勝利の大交響曲」。

『巨大編成の吹奏楽が壮麗な響きを生み出す』 と宣伝されていたので、オリジナル編成(E♭クラ=5人、B♭クラ=26人、ファゴット=8人、ホルン=12人…など)でやるのかと期待していたのだけど、さすがにそれは無茶だったようで(室内での演奏ですしね)、編成は一般的なものに書き直されたもの(オリジナルに入っていないサックスやユーフォニアムも含まれている)のようでした。

第1楽章「葬送行進曲」&第2楽章「追悼」での演奏と、第3楽章「アポテオーズ」での演奏のコントラスト、全体を通したクライマックスの作り方など、黒岩英臣氏に導かれた演奏が大変見事。トロンボーンソロも良かったです。

葬送と追悼の曲ではドラムに黒い布を覆い被せて演奏しており、以前読んだ佐伯茂樹氏の著書で書かれていた「葬送行進の慣例」はこれか!と、その点も興味深かったです。

「展示ホール」で行われていた無料公演の中からは「The Pink BAcCHus!」を鑑賞。有料公演だけでも、5000人収容の「ホールA」をはじめ7つの場所で同時に行われているのに、展示ホールも下のような大盛況!ほんとに「ラ・フォル・ジュルネ」はすごい…。

来年の開催も楽しみです。