【コンサート見聞録】2019年まとめ

【コンサート見聞録】2019年まとめ

2019年に足を運んだ演奏会をまとめてみます。

川越奏和奏友会吹奏楽団 第13回ファミリーコンサート

毎年クリスマスシーズン~年明けぐらいに開催される、未就学児入場OKのファミリーコンサート。毎回ウェスタ川越が満席になるほど大人気ですが、それは今年も変わらず。客席は小さい子からお年寄りまで、幅広い年齢層で埋め尽くされていました(私の目の前の席では赤ちゃんが静かに寝てて、かなり癒やされました)。
演奏や演出も凝っており、純粋に楽しかったです。シェフに扮した打楽器奏者がアタフタしながら「台所用品」を演奏する《パニックキッチン協奏曲》、団員の踊りが楽しい《U.S.A.》、盛り上がってたなぁ。

  • 日時:2019/1/6(日) 14:00開演
  • 場所:ウェスタ川越
  • 指揮:佐藤正人
  • 演奏:川越奏和奏友会吹奏楽団
  • 曲目:◇エル・カミーノ・レアル(A.リード) ◇ウィンドバンド・ストーリーズ「となりのトトロ」(久石譲/亀井光太郎 編曲) ◇パニックキッチン協奏曲(阿部勇一) ◇サクソフォン日和(小長谷宗一) ◇クラリネット・ポルカ・サンバ(岩井直溥 編曲) ◇花は咲く ◇U.S.A. ◇ディズニー・オン・ウェスタ!

タッド・ウインドシンフォニー ニューイヤー・コンサート 2019

いつも吹奏楽オリジナルを中心としたプログラミングなので楽しみにしているタッド・ウインドシンフォニーの演奏会。 高校時代に吹いた《インペラトリクス》を久しぶりに聴いて、懐かしい思い出が蘇りました。 アンコールで演奏された《枯れ葉》は、イントロを聴いた瞬間に「A.リードの音がする!!」とわかる個性と大変美しいオーケストレーションが魅力的。「やっぱりリードは素晴らしいなぁ」と改めて実感しました。 J.B.チャンスの交響曲が生で聴けたのも収穫。

  • 日時:2019/1/11(金) 19:00開演
  • 場所:杉並公会堂
  • 指揮:鈴木孝佳
  • 演奏:タッド・ウインドシンフォニー
  • 曲目:◇序曲『インペラトリクス』(A.リード) ◇聖フランチェスコのカンツォーネ(T.ドス) ◇祝典序曲(保科 洋) ◇ラウズ(R.ネルソン) ◇ベートーヴェンの表敬(P.スパーク) ◇交響曲第2番(J.B.チャンス)

陸上自衛隊中央音楽隊 第156回定期演奏会

日本の吹奏楽史150年間を振り返る内容で、個人的には、ペリーが来航した際に演奏された《ヘイル・コロンビア》、フェントンが作曲した初代《君が代》(現在のものとは全く別物)、第1回吹奏楽コンクール課題曲にもなった行進曲《大日本》(1940)などを、非常に優れた演奏と秋山紀夫先生の解説で聴けた第1部に得るものが多く、感銘を受けました(舞台後方のスクリーンには資料画像も投影。プログラムに掲載された中橋愛生氏による解説も資料価値が高かったです)。
それにしても《東京オリンピック・ファンファーレ》→《オリンピック・マーチ》の接続って最高にゾクゾクしますよね。当時私はまだ生まれていませんが、この演奏を聴くたびに、1964年のオリンピックの入場行進風景が映像として見えてきて、なんともいえない感慨にふけります(当時、この2曲が続けて演奏されたわけではなさそうですが) 。

  • 日時:2019/1/28(月) 19:00開演
  • 場所:東京芸術劇場
  • 指揮:隊長 樋口孝博/副隊長 志賀 亨
  • 演奏:陸上自衛隊中央音楽隊/島津義秀(薩摩琵琶)/松永美智子(ソプラノ)
  • コメンテーター:秋山紀夫
  • 曲目:◇ヘイル・コロンビア(P.フィリー) ◇蓬莱山(淵脇了公) ◇君が代(J.W.フェントン) ◇扶桑歌(C.ルルー) ◇雪の進軍(永井建子) ◇行進曲「後甲板にて」(K.J.アルフォード) ◇愛国行進曲(瀬戸口藤吉) ◇行進曲「大日本」(斉藤丑松) ◇セントルイス・ブルース・マーチ(W.C.ハンディ) ◇行進曲「大空」(須摩洋朔) ◇歌劇《ウィリアム・テル》序曲(G.ロッシーニ) ◇祝典行進曲(團伊玖磨) ◇東京オリンピック・ファンファーレ(今井 光也) ◇オリンピック・マーチ(古関裕而) ◇すみれの花のように(八木澤教司)

東京佼成ウインドオーケストラ 課題曲コンサート2019

2019年度の課題曲を興味深く聴いたのはもちろん、自分が作曲する上で影響されまくった《Overture FIVE RINGS》を聴けたのが嬉しかったです。そして《稲穂の波》はやはり美しい…。
このコンサートのもうひとつの楽しみは大井マエストロのトークを聞くことだったりするのですが、今回も楽しく、そしてわかりやすく、なにより吹奏楽愛に溢れていて良かったです(髪型、イメチェンされていてビックリ)。

  • 日時:2019/2/8(金) 19:00開演
  • 場所:東京オペラシティ
  • 指揮:大井剛史
  • 演奏:東京佼成ウインドオーケストラ
  • 曲目:◇ [1970年度課題曲] オラトリオ「サムソン」序曲(G.F.ヘンデル/P.W.ホエアー 編) ◇2019年度 全日本吹奏楽コンクール課題曲(全曲) ◇ [1963年度課題曲] 行進曲「朝のステップ」(小川原久雄) ◇ [1998年度課題曲] 稲穂の波(福島弘和) ◇ [1985年度課題曲] Overture FIVE RINGS(三枝成彰) ◇ [2005年度課題曲] エアーズ(田嶋 勉) ◇ [2010年度課題曲] 吹奏楽のためのスケルツォ 第2番≪夏≫(鹿野草平) ◇ [1979年度課題曲] フェリスタス(青木 進)

シエナ・ウインド・オーケストラ 第47回定期演奏会

なんと言っても《ワインダーク・シー》の演奏が圧巻!ダイナミックな表現はもちろん、2楽章の静謐な、美しい弱奏にも引き込まれました。正直なところ、今までこの曲は少々苦手だったのですが、生演奏を聴いて「なるほど、これは人気が出るのもわかる」と認識を新たにしました。
そして次回6月15日のシエナ定期がすごい。 P.スパーク/J.デ・メイ/J.ヴァンデルロースト/O.ヴェースピ/福田洋介/中橋愛生/清水大輔/挾間美帆という8人の作曲家に作品を委嘱し、全曲初演するという超意欲的なプログラム!!これは楽しみです。

  • 日時:2019/2/9(土) 15:00開演
  • 場所:文京シビックホール
  • 指揮:渡邊一正
  • 演奏:シエナ・ウインド・オーケストラ
  • 曲目:◇ショート・ライド・イン・ア・ファスト・マシーン(J.アダムス) ◇ココペリ・ダンス(N.タノウエ) ◇アーデンの森のロザリンド(A.リード) ◇メトロポリス1927(P.グレアム) ◇波の見える風景(改訂新版)(真島俊夫) ◇吹奏楽のための交響曲「ワインダーク・シー」(J.マッキー)

アンサンブル東風 松下功追悼演奏会「余韻嫋嫋」

本来は通常の「第20回定期演奏会」として予定されていたものの、代表の松下功先生が去年9月に急逝されてしまったため「追悼演奏会」となってしまったもの。演奏会タイトルの「余韻嫋嫋」は、本来ならこの演奏会で初演予定だった松下先生の新作の曲名だそうです。
《飛天遊》の演奏のあとに、林英哲さんと一緒に松下先生がいつものように袖から笑顔で登場しそうな錯覚に陥ったけど、「もうそうならないのか…」と現実に引き戻された瞬間、いろいろな思い出が頭をよぎりました。学校でのレッスン、卒業後のホームレッスンを含め、松下先生にはたくさんのことを教えていただきました。

  • 日時:2019/2/14(木) 19:00開演
  • 場所:紀尾井ホール
  • 指揮:ショルト・ナジ
  • 演奏:アンサンブル東風/遠藤千晶(箏)/深海合奏団(邦楽合奏)/林英哲(和太鼓)
  • 曲目:◇海へ、そして夢に(室内合奏のための) ◇天空の光(室内オーケストラのための) ◇舞あそぶ音に(箏とオーケストラのための ) ◇このこと そして・・・(邦楽合奏のための) ◇飛天遊(和太鼓協奏曲)(※作曲はすべて松下功)

芸劇ウインド・オーケストラ・アカデミー 第5回演奏会

東京芸術劇場が2014年から実施しているプロフェッショナル育成吹奏楽プロジェクト。上野学園大学と東京佼成ウインドオーケストラが協力しており、今回の演奏会も出演者の約半分は佼成ウインドの団員でした。
書法は違えど興味深い作品ばかりで、「新しい曲を書くことの意味」「自分が理想とする作品像とは何か」など、いろいろなことを考えながら集中して聴きました。大好きな作曲家・キャンプハウスの作品、美しかったなぁ。曲も演奏もソプラノの木下美穂子さんも、本当に素晴らしかったです。

  • 日時:2019/3/1(土) 19:00開演
  • 場所:東京芸術劇場
  • 指揮:下野竜也
  • 演奏:芸劇ウインド・オーケストラ
  • 曲目:◇ウィンドオーケストラのためのファイヴイメージズ(兼田敏) ◇マリーンスノウ(まえだしゅいち) ◇<ハルモニームジークプロジェクト第1弾>青のアンティフォナ(酒井健治)※世界初演 ◇ I still have a dream(長生淳) ◇アイヴィーグリーンからの交響曲(交響曲第3番)(キャンプハウス)

読売日本交響楽団 第620回名曲シリーズ

大好きなフランス音楽特集。色彩的で、時にユーモアのあるツェンダーのオーケストレーションによる《前奏曲集》を特に面白く聴きました。《海》は、ひたすら耳が幸せ。イベールもドビュッシーも、デュトワ/モントリオール響のCDを聴き続けてきたのでどうしてもその印象が強いのですが、それとは別の魅力も感じられる良い演奏会でした。

  • 日時:2019/3/7(木) 19:00開演
  • 場所:サントリーホール
  • 指揮:シルヴァン・カンブルラン
  • 演奏:読売日本交響楽団
  • 曲目:◇寄港地(イベール) ◇フルート協奏曲(イベール) ◇ 前奏曲集(ドビュッシー/ツェンダー編) ◇交響詩《海》(ドビュッシー)

21世紀の吹奏楽 第22回“響宴”

毎年恒例の吹奏楽の祭典「21世紀の吹奏楽“響宴”」。 自作が初めて採用された「第4回」から今年まで、毎年欠かさず参加し、毎回大きな刺激を受けています。今につながる様々なきっかけ、出会いをいただいたのもこのイベント。今年も色々な作品に出会えました。
そして、終演後のレセプションで発表になりましたが、次回から「実行委員」として私も名を連ねさせていただくこととなりました。立場は変わりますが、微力ながら頑張っていきたいところです。

  • 日時:2019/3/10(日) 14:00開演
  • 場所:文京シビックホール
  • 出演:東海大学吹奏楽研究会(指揮:福本 信太郎)/やまももシンフォニックバンド(指揮:甘粕 宏和)/東海大学菅生高等学校吹奏楽部(指揮:加島 貞夫)/川越奏和奏友会吹奏楽団(指揮:佐藤 正人)/神奈川大学吹奏楽部(指揮:中村 俊哉)
  • 曲目:◇祝祭序曲「光、高鳴り」(朴 守賢) ◇あたふた行進曲(土屋憲靖) ◇Comet(堀田庸元) ◇Water Heart ~一筋の流れに導かれて~(下田和輝) ◇暁天を渡る月の舟(渡部哲哉) ◇舞踏幻想 ハンヤ(福島弘和) ◇メトロポリス(河邊一彦) ◇吹奏楽のための狂詩曲~九頭龍大神の伝説による(近藤礼隆) ◇ヴィンクロ・エテルノ(八木澤教司) ◇北の彗星(林 大地) ◇われらをめぐる海 ~レイチェル・カーソンに捧ぐ~(阿部勇一) ◇天空を駆ける風神雷神(広瀬正憲) ◇水面に映るグラデーションの空(芳賀 傑)

警視庁音楽隊 グランドコンサート2019

通常の演奏の他、《美女と野獣》《マ・メール・ロワ》では警視庁音楽隊カラーガード“MEC”(曲に合わせて旗を振り上げたりバレエのように踊ったりする演技部隊)が登場。これがとても見応えがあり、目でも耳でも楽しめました。A.サックスソロと吹奏楽による《日本民謡による狂詩曲》は、「この曲、須川展也さんが好んで吹きそう!」と思いながら聴いていたのですが、それもそのはず、解説を読んでみたらこの曲は須川さんからの依頼で作られた曲だったのですね。当日ソロを担当された佐野純也さんの演奏も素晴らしかったです。そして、隊長・藤崎凡さんにとっては今回が最後の舞台になるとのこと。お疲れさまでした。

  • 日時:2019/3/25(月) 19:00開演
  • 場所:東京文化会館
  • 指揮:藤崎凡
  • 演奏:警視庁音楽隊
  • 曲目:◇美女と野獣(A.メンケン/真島俊夫 編) ◇アイ・リメンバー・クリフォード(B.ゴルソン/真島俊夫 編) ◇日本民謡による狂詩曲(石川亮太) ◇還幸啓~旅装を解いて~(荻野松宣) ◇マ・メール・ロワ(M.ラヴェル/藤崎凡 編) ◇ラ・ヴァルス(M.ラヴェル/天野正道 編)

第25回 日本フルートフェスティヴァル in 横浜

アットホームな雰囲気の中、カルテットから総勢110名のプロ・アマ合同フルートオーケストラまで、バラエティー豊かな演奏を楽しむことができました。大好きなベルトミューの《アルカディ》を聴けたのもよかったし、「Beeモード付き頭部管」というものを使用したフルートの興味深い音色が聴けたのもよかったです(《パリのアメリカ人》で使用)。帰りは桜木町駅までゆっくりと散策。その道のりでたくさんの桜を見ることが出来てさらに癒されました。

  • 日時:2019/4/7(日) 14:00開演
  • 場所:関内ホール
  • 指揮:上野正博
  • 司会:皆川玲奈(TBSアナウンサー)
  • 曲目:▼ジュニアフルーティストによるアンサンブル(飯島和久 指揮): ◇アレグロ「ディヴェルティメント KV439b」より(モーツァルト) ◇虹の彼方に「オズの魔法使い」より(アーレン/磯崎敦博 編) ▼アマチュアフルーティストによるアンサンブル: ◇海の見える風景(岩田学) ▼神奈川フィルハーモニ管弦楽団フルートセクションによるアンサンブル: ◇アルカディ(ベルトミュー) ▼プロによる大編成のフルートオーケストラ: ◇パリのアメリカ人(ガーシュウィン/岩田学 編) ▼プロ・アマチュア合同のフルートオーケストラ: ◇組曲「ドリー」作品56 (フォーレ/岩田学 編)

NHK交響楽団 第1912回定期公演 Aプログラム

楽しみにしていた《ハルモニーレーレ》の演奏が非常に素晴らしかったです。指揮はこの曲の初演(1985年)も振ったエド・デ・ワールト。pppからffffまでの幅広いダイナミックレンジと「響き」の変化をこれでもかと体感できました(3楽章前半の繊細な響きのなんと美しいことか)。前プロはベートーヴェンのピアノ協奏曲《皇帝》。Es-durの主和音でコンサートがはじまり、Es-durの主和音でコンサートが締めくくられる、というプログラム構成が素敵ですね。

  • 日時:2019/5/11(土) 18:00開演
  • 場所:NHKホール
  • 指揮:エド・デ・ワールト
  • 演奏:NHK交響楽団/ロナルド・ブラウティハム(ピアノ独奏)
  • 曲目:◇ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73「皇帝」(ベートーヴェン) ◇ハルモニーレーレ(J.アダムズ)

川越奏和奏友会吹奏楽団 第43回定期演奏会

オープニングは第30回記念定期演奏会の時に同団が委嘱した《奏楽V》。長年この団と親交がある飯島俊成氏の作品だけに、たいへん説得力のある演奏に仕上がっていました。今年の課題曲1番《あんたがたどこさの主題による幻想曲》は奏和の団員、林大地氏作曲によるもの。課題曲の枠を超え、長年愛されそうです。圧巻はネリベルの《アンティフォナーレ》。緊張感の持続が素晴らしかったです。

  • 日時:2019/5/26(日) 14:00開演
  • 場所:ウエスタ川越
  • 指揮:佐藤正人
  • 演奏:川越奏和奏友会吹奏楽団
  • 曲目:◇奏楽Ⅴ~春の小交響曲~(飯島俊成) ◇ビスマス・サイケデリアI(日景貴文) ◇《あんたがたどこさ》の主題による幻想曲(林大地) ◇行進曲《春》(福島弘和) ◇吹奏楽のための交響的断章 (福島弘和) ◇アンティフォナーレ(ネリベル) ◇サウンド・オブ・ミュージック(R.ロジャース/長生淳 編)

茅ヶ崎ウィンドシンフォニー レギュラーコンサート2019

客席は幅広い年齢層のお客さんでギッシリ。地域から愛されているバンドというのがよくわかります。表情豊かな演奏と温かいサウンドが心地よく、司会進行される指揮の石井さんのお話も楽しかったです。ロビーには 清水大輔氏、小長谷宗一氏、そして私のサイン入り楽譜が展示されており、私に直接声をかけてくださった方もいらっしゃって嬉しかったです。
(※展示のスコアは私が直接提供したもの)

  • 日時:2019/6/9(日) 13:30開演
  • 場所:茅ヶ崎市民文化会館
  • 指揮:石井弘樹
  • 演奏:茅ヶ崎ウィンドシンフォニー
  • 曲目:◇2019年課題曲II マーチ「エイプリル・リーフ」(近藤悠介) ◇忘れられた帝国(坂井貴祐) ◇All Wishes ~すべての願いを込めて~(清水大輔) ◇富士山 ~北斎の版画に触発されて~(真島俊夫) ◇サザンオールスターズ・アーリーヒッツ(小長谷宗一 編) ◇楽器紹介のためのミッキーマウス・マーチ(郷間幹男 編) ◇ジャパニーズ・グラフィティXVll 美空ひばりメドレー(星出尚志 編) ◇青春の輝き(宮川成治 編) ◇スピリティッド・アウェイ(森田一浩 編)

東京佼成ウインドオーケストラ 第144回定期演奏会

この日は東京佼成ウインドオーケストラとシエナ・ウインド・オーケストラが演奏会を開催。前者は14:00~、後者は17:30~と開始時間が異なっている上、両者のホールも地下鉄で10分の距離にあったのでハシゴした人も多かったようです。私もその一人。どの曲も大変質の高い演奏だったのは言うまでもありませんが、中でも、演奏時間約35分、編成が大きく第4楽章にはバスバリトンの独唱も入る《シンフォニック・レクイエム》 が聴けたのは貴重でした。

  • 日時:2019/6/15(土) 14:00開演
  • 場所:東京芸術劇場
  • 指揮:大井剛史
  • 演奏:東京佼成ウインドオーケストラ/おぎ原まこと(*)(ミュージカル・ソウ) /久保和範 (**)(バスバリトン)
  • 曲目:◇鳳凰が舞う-印象、京都 石庭 金閣寺(真島俊夫) ◇壁(ベトナムで戦った人たちの想い出)(R.ジェイガー) ◇トーンプレロマス55*(黛 敏郎) ◇シンフォニック・レクイエム**(V.ネリベル)

シエナ・ウインド・オーケストラ 第48回定期演奏会

シエナ・ウインド・オーケストラが4人のヨーロッパ人作曲家、4人の日本人作曲家それぞれに新作を委嘱し全曲初演する、というすごい演奏会。注目度の高い演奏会だけにロビーではかなり多くの作曲仲間と遭遇しました。各曲、作曲家の個性が出ていましたが、中でも印象に残ったのは挾間美帆作品。一言でいうと「かっこいい」。挾間さんは2017年からシエナ・ウインドのコンポーザー・イン・レジデンスに就任していますが、今後生み出されるであろう新作も楽しみです。

  • 日時:2019/6/15(土) 17:30開演
  • 場所:文京シビックホール
  • 指揮:原田慶太楼
  • 演奏:シエナ・ウインド・オーケストラ
  • 曲目:◇Eastbound(オリバー・ヴェースピ) ◇寿-KOTOBUKI-(福田洋介) ◇Beating Beats(ヤン・ヴァンデルロースト) ◇Immortal Anthem(清水大輔) ◇DA VINCI for wind orchestra(ヨハン・デ・メイ) ◇じゆびれえしよん – 吹奏楽のための(中橋愛生) ◇VARIATIONS ON A FORTH(フィリップ・スパーク) ◇The Tigress(挾間美帆)

めざましクラシックス サマースペシャル2019

高嶋ちさ子さんをトップとしたピアノ六重奏(Vn./Vn./Vla./Vc./Cb./Pno.)の形態を核として、クラシックの名作からゲスト出演した春畑道哉さん森高千里さんの名曲まで、ジャンルを超えた作品の数々が演奏されました。高嶋さんと軽部さんのトークも予想通りの楽しさ。個人的なクライマックスは、先述の編成をバックに森高千里さんが歌った《雨》と、その編成にさらに「12人のヴァイオリ二スト」が加わった《渡良瀬橋》。伊賀拓郎さんによるアレンジも素晴らしく、感激しました。

  • 日時:2019/7/29(土) 18:30開演
  • 場所:サントリーホール
  • 出演:高嶋ちさ子(Vn.)/軽部真一(フジテレビアナウンサー)
  • スペシャルゲスト:森高千里/春畑道哉/12人のヴァイオリニスト
  • 曲目:◇めざクラ版音楽史メドレー ◇悪魔のロマンス(ピアソラ) ◇めぐり逢い(ギャニオン) ▼プレイヤーゲスト~春畑道哉~: ◇J’S THEME 25th ver. ◇JAGUAR ’13 ▼スペシャルゲスト~12人のヴァイオリニスト~: ◇天国と地獄(オッフェンバック) ◇モルダウ(スメタナ) ◇ボレロ(ラヴェル) ▼ヴォーカルゲスト~森高千里~ ◇私の夏 ◇雨 ◇渡良瀬橋 ◇歌劇「アイーダ」より凱旋行進曲(ヴェルディ)

ブラック・ダイク・バンド 東京芸術劇場 Presents ブラスウィーク2019

3年前の来日公演以来、毎回楽しみにしている「ブラック・ダイク・バンド」。今回も心に残るいいコンサートでした。トリに演奏された《シャイン・アズ・ザ・ライト》を聴いてじんわりしていたところに、アンコールの《ハイランド・カテドラル》が始まって涙腺崩壊。たいへん美しく、感動的な演奏でした。それにしても、やはりこのバンドの弱奏は絶品!

  • 日時:2019/10/31(木) 19:00開演
  • 場所:東京芸術劇場
  • 指揮:ニコラス・チャイルズ
  • 演奏:ブラック・ダイク・バンド
  • 曲目:◇クイーンズバリー(ジェームズ・.ケイ) ◇ 歌劇「運命の力」序曲(ジュゼッペ・ヴェルディ/ライト編) ◇ ゼルダ(パーシー・コード) ◇ オール・マン・リヴァー(ジェローム・カーン/フリー編 ) ◇ バリトンのための協奏曲(ピーター・グレイアム) ◇ ヒーローズ(ブルース・ブロートン) ◇ ウォーキング・ウィズ・ヒーローズ(ポール・ロヴァット=クーパー) ◇ ル・シッド(ピエール・コルネイユ/スネル編) ◇ シー・シェルズ(フレッド・イネス) ◇ アランフェス協奏曲(ホアキン・ロドリーゴ) ◇ 竜の巣(アンディ・スコット) ◇ “キャッツ・テイルズ”より(ピーター・グレイアム) ◇ シャイン・アズ・ザ・ライト(ピーター・グレイアム)

東邦音楽大学ウインドオーケストラ 第210回定期研究発表演奏会

日本の吹奏楽発祥150年ということで、『吹奏楽の歴史、軍楽隊や自衛隊のために書かれた作品の歴史を振り返る』というテーマでプログラムが組まれていました。指揮は福田洋介氏。演奏された曲の中では、同氏の自作自演となる《シンフォニック・ダンス》が出色の出来でした。

  • 日時:2019/11/21(木) 17:00開演
  • 場所:文京シビックホール
  • 指揮:福田洋介
  • 演奏:東邦音楽大学ウインドオーケストラ
  • 曲目:◇フロレンティーナ行進曲(J.フチーク) ◇イギリス民謡組曲(R.ヴォーン=ウィリアムズ) ◇ 古典的軍楽「吉志舞」(伊福部 昭) ◇軍楽のための作品より(L.v.ベートーヴェン) ◇海の男たちの歌(R.W.スミス) ◇「シンフォニック・ダンス」より(福田洋介) ◇フェスティバル・ヴァリエーションズ(C.T.スミス) ◇[アンコール] 海を越える握手(J.P.スーザ)

ジャパン・ウィンド・プレイヤーズ 第6回定期演奏会《アルフレッド・リード 小編成版作品集》

「ジャパン・ウィンド・プレイヤーズ」設立5周年記念として開催された、オール A.リード プログラムの演奏会。ロケットミュージックとタッグを組み、演奏曲の楽譜はすべて小編成用に編曲された同社出版(または出版予定)のものが使用されました。アンコールの曲以外、すべて中学や高校時代に吹いたことがあったので、懐かしかったり当時を思いだして緊張したり、さまざまな感情を持ちながら聴きました。なお、この日のライブCDが来年春頃発売予定です。

  • 日時:2019/11/25(月) 18:30開演
  • 場所:大田区民プラザ
  • 指揮:佐藤正人
  • 演奏:ジャパン・ウィンド・プレイヤーズ
  • 曲目:音楽祭のプレリュード(A.リード/編曲:坂井貴祐) ◇春の猟犬(A.リード/編曲:高橋宏樹) ◇ 小組曲(A.リード/編曲:宍倉晃) ◇オセロより1,3,4楽章(A.リード/編曲:下田和輝) ◇アルメニアンダンス・パート1(A.リード/編曲:三浦秀秋) ◇第二組曲(A.リード/編曲:金山徹) ◇エル・カミーノ・レアル(A.リード/編曲:山田雅彦) ◇[アンコール] ミュージックメーカーズ(A.リード/編曲:坂井貴祐)